「税制改正のニュースが出たらしいが、まだ公式発表の詳細が出ていない」「業界のトレンドをリアルタイムで把握したい」——。こうした場面で力を発揮するのが、X(旧Twitter)から生まれたAI「Grok(グロック)」です。
Grokは、イーロン・マスク氏が設立したxAI社が開発したAIアシスタントで、Xのデータと連携してリアルタイムの情報を取得できる点が最大の特徴です。ChatGPTやClaudeが「蓄積された知識」をベースに回答するのに対し、Grokは「今この瞬間のWeb上の情報」にアクセスして回答を返します。
本記事では、AIに詳しくない税理士・会計事務所の所長でもすぐに使えるよう、Grokの特徴から業務活用法までを、コピペで使えるプロンプト付きで解説します。
本記事で紹介したGrokの活用法は、会計事務所のAI活用における一つのテーマです。課題解決からツール選定、導入ステップまで含めた全体像は以下のガイドで解説しています。
Grokとは?他のAIとの違いを税理士目線で解説

Grok(グロック)は、xAI社が2023年に発表し、その後急速に進化を遂げたAIアシスタントです。2026年現在の最新モデル「Grok 4.2」は、コンテキストウィンドウが200万トークンに拡大し、推論力も大幅に向上しています。
Grokの3つの特徴
1. リアルタイム情報へのアクセス
X(旧Twitter)のデータと連携し、最新のニュースや議論をリアルタイムで把握できます。税制改正の速報が出た際に「今日発表された税制改正について、X上で税理士がどう反応しているか」と聞けば、専門家のリアルな反応を即座に収集できます。
2. DeepSearch(深層検索)機能
Web全体を横断的に検索し、複数のソースを統合した回答を返す「DeepSearch」機能を搭載しています。通常の検索エンジンでは見つけにくい専門的な情報も、AIが複数ページを読み解いて要約してくれます。
3. 無料で始められる手軽さ
Xのアカウントがあれば無料でGrokを利用できます。X上の投稿画面やGrok専用ページから直接アクセスできるため、新しいアプリのインストールも不要です。
ChatGPT・Claudeとの使い分け
Grokが得意な場面:最新ニュースの収集、業界トレンドの把握、SNS上の専門家の意見収集
ChatGPTが得意な場面:画像生成、プラグイン連携、汎用的な質問応答
Claudeが得意な場面:長文の税法リサーチ、文書ドラフト作成、データ分析
これら3つのAIは競合ではなく「役割の異なるチームメンバー」です。情報収集はGrok、文書作成はClaude、汎用タスクはChatGPTと使い分けることで、業務全体の効率が上がります。
税理士がGrokを使うべき3つの理由

理由1 — 税制改正の速報をいち早くキャッチできる
税制改正大綱の発表直後、公式文書が出る前にX上では税理士や税務専門家が速報的に解説を投稿します。Grokを使えば、こうした専門家の初期反応や要点整理をまとめて収集できます。
公式発表を待つだけでなく、業界のリアルタイムな反応を把握することで、顧問先への情報提供スピードが格段に上がります。
理由2 — 業界動向のモニタリングが自動化できる
「会計事務所のDX」「税理士のAI活用」「インボイス制度の最新動向」など、継続的にウォッチすべきテーマについて、Grokに定期的に聞くだけで最新の議論や記事を収集できます。
理由3 — 顧問先への提案ネタを発見できる
「中小企業の補助金」「税制優遇の最新情報」など、顧問先に提案できるネタをGrokでリアルタイム検索できます。従来はメルマガや業界紙を逐一チェックしていた作業が、AIへの質問一つで完了します。
税理士のGrok活用法5選【実践プロンプト付き】

①税制改正の速報収集・要約
プロンプト例:
今日発表された令和8年度税制改正関連のニュースを検索し、会計事務所の実務に影響が大きい項目を3つに絞って要約してください。X上の税理士の反応もあれば含めてください。
②業界トレンドの定点観測
プロンプト例:
直近1週間で「会計事務所 AI」「税理士 DX」に関してX上で話題になっている投稿やニュース記事をまとめてください。特に注目すべきツールやサービスがあれば教えてください。
③補助金・助成金の最新情報収集
プロンプト例:
中小企業が今申請できるIT導入補助金やDX関連の補助金について、最新の公募状況を調べてください。申請期限が近いものを優先して一覧にしてください。
④顧問先の業界ニュース収集
プロンプト例:
飲食業界に関する直近のニュースや法改正の動きを検索し、会計事務所が顧問先(飲食業)に伝えるべき情報を3つ挙げてください。
⑤採用市場のトレンド把握
プロンプト例:
税理士事務所・会計事務所の採用に関する最新の動向を調べてください。求職者が重視するポイントや、採用に成功している事務所の特徴があれば教えてください。
ここまで、Grokを活用したリアルタイム情報収集の方法を解説してきました。
「情報収集は効率化できそうだが、集めた情報をどう業務改善につなげればいいかわからない」
——そう感じた方も多いのではないでしょうか。
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✓ コピペで使えるプロンプト例・設定手順付き
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Grokの始め方【3ステップ】

Step1 — Xアカウントでログイン
grok.comまたはXアプリ内からGrokにアクセスできます。Xのアカウントを持っていれば追加登録は不要です。持っていない場合は、メールアドレスでXアカウントを作成してください。
Step2 — 無料版で試してみる
無料版でもDeepSearch機能やリアルタイム検索が利用できます。まずは前述のプロンプト例をコピペして、税制改正の最新情報を検索してみてください。
Step3 — SuperGrokで本格活用(任意)
無料版の利用回数に制限を感じたら、有料プランのSuperGrokへのアップグレードを検討してください。利用回数の上限が大幅に増え、より高度なモデルも使えるようになります。
Grok活用時の注意点

情報の正確性は必ず裏取りする
Grokはリアルタイム情報にアクセスできますが、X上の情報がすべて正確とは限りません。税制や法令に関する情報は、必ず官報や国税庁の公式発表で裏取りしてください。
X上の意見は「世論」であって「法的根拠」ではない
税理士がX上で述べている見解は、あくまで個人の解釈です。実務判断の根拠にする場合は、条文や通達を直接確認することが不可欠です。
機密情報は入力しない
顧問先の具体的な数値や個人情報はGrokに入力しないでください。Grokは情報収集ツールとして使い、顧問先データの分析にはClaudeやChatGPTのセキュアな環境を利用するのが安全です。
まとめ — 「情報収集係」としてGrokを活用する

本記事では、X発のAI「Grok」を税理士業務に活かす方法を解説しました。
要点を3つにまとめます:
✔ Grokはリアルタイム情報の収集に特化したAIで、税制改正の速報キャッチに最適
✔ ChatGPT・Claudeと組み合わせて「情報収集→分析→文書作成」の分業体制を構築できる
✔ Xアカウントがあれば無料で始められ、導入ハードルが低い
GrokはAIの「情報収集担当」として位置づけるのがベストです。収集した情報をClaudeで文書化し、ChatGPTで資料に仕上げる——という使い分けが、最も効率的なAI活用の形です。
本記事では、リアルタイム情報の収集に強いAI「Grok」を、税理士・会計事務所の業務にどう活かすかを解説しました。
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杉田 海地(Kaichi Sugita)
株式会社Saix 代表取締役社長
公認会計士・税理士向けAI活用支援の専門家。THE CXO様をはじめ、延べ130名以上の会計士・税理士にAI研修を実施。受講者の業務時間を平均45%削減し、満足度4.57/5.00を記録。月次報告書作成の75%短縮、記帳代行業務の1/10化など、士業の現場で実証済みの成果を持つ。元リクルート出身。YouTube「かいちのAI大学」登録者4.4万人超。






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