「事務所の業務を効率化するツールが欲しいが、プログラミングはできない」「外注すると費用がかかるし、自分の要望を正確に伝えるのが難しい」——。そんな悩みを解決するのが、Googleが開発したエージェント型AI IDE「Antigravity(アンチグラビティ)」です。
Antigravityは、Geminiを搭載した次世代の開発環境で、AIエージェントに「こんなツールが欲しい」と日本語で指示するだけで、アプリケーションやWebツールを自動で構築してくれます。プログラミングの知識がなくても、事務所専用の業務ツールを自作できる時代が来ています。
本記事では、税理士・会計事務所の所長向けに、Antigravityで作れるツールの具体例と始め方を解説します。
本記事で紹介したAI活用の手法は、会計事務所のAI活用における一つのテーマです。課題解決からツール選定、導入ステップまで含めた全体像は以下のガイドで解説しています。
Google Antigravityとは?従来のAIツールとの違い

Google Antigravity(アンチグラビティ)は、2025年末にGoogleが発表したエージェント型のAI統合開発環境(IDE)です。「エージェント・ファースト」を掲げ、AIが計画→実装→テスト→デバッグまでを自律的に行うことを前提に設計されています。
ChatGPTやClaudeとの違い
ChatGPTやClaudeが「質問に対して回答を返す」ツールであるのに対し、Antigravityは「指示に基づいてアプリケーションを作る」ツールです。会話ではなく、実際に動くソフトウェアを生成するのが最大の特徴です。
Antigravityの3つの特徴
1. 日本語の指示だけでツールが完成する
「確定申告の進捗管理ツールを作って」と指示するだけで、AIがコードを書き、テストし、修正まで行います。プログラミングの知識は一切不要です。
2. ブラウザベースで即座に使える
作成したツールはブラウザ上で動作するため、事務所のPCに特別なソフトをインストールする必要がありません。職員全員がすぐにアクセスできます。
3. Googleサービスとの連携が強力
スプレッドシート、Googleドライブ、Gmailとの連携が容易で、既存のGoogle Workspace環境をそのまま活かせます。
税理士事務所でAntigravityを使うべき3つの理由

理由1 — 事務所の「あったらいいな」を形にできる
既製の業務ソフトでは対応しきれない「うちの事務所独自の運用」に合わせたツールを、AIに指示するだけで自作できます。外注費も開発期間も不要です。
理由2 — 小さな自動化を積み重ねられる
大規模なシステム導入ではなく、「この1つの作業を楽にしたい」という小さな自動化から始められます。確定申告の進捗管理、請求書の自動集計、面談記録の整理など、日常のピンポイントな課題を一つずつ解決できます。
理由3 — 職員の業務改善意識が高まる
「こんなツールが欲しい」と言えば形になる環境があると、職員自身が業務改善を考えるようになります。AI導入支援の現場でも、自分でツールを作った経験のあるチームは、その後のDX推進が格段に速くなる傾向があります。
税理士事務所で作れるツール5選【指示文例付き】

①確定申告の進捗管理ダッシュボード
指示文例:
顧問先100社分の確定申告進捗を管理するWebアプリを作ってください。各顧問先の「資料受領」「入力」「チェック」「申告完了」の4ステータスを管理し、担当者別・ステータス別のサマリーを表示してください。
②請求書の自動集計ツール
指示文例:
Googleスプレッドシートの顧問先リスト(社名・プラン・月額)を読み込み、月末に請求書PDFを一括生成するツールを作ってください。
③面談記録の入力フォーム
指示文例:
顧問先との月次面談記録を入力するWebフォームを作ってください。顧問先名・日付・議題・合意事項・次回アクションを入力し、スプレッドシートに自動保存してください。
④税制改正チェックリスト
指示文例:
税制改正の影響を顧問先ごとにチェックできるリストを作ってください。改正項目・影響の有無・対応済みフラグを管理し、未対応の顧問先を一覧表示してください。
⑤事務所の稼働時間集計ツール
指示文例:
職員が顧問先ごとの作業時間を記録し、月末に顧問先別・職員別の工数集計レポートを出力するツールを作ってください。
ここまで、Antigravityで事務所のツールを自作する方法を解説してきました。
「ツール自作は面白そうだが、自分の事務所ではまず何から自動化すべきか優先順位がわからない」
——そう感じた方も多いのではないでしょうか。
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Antigravityの始め方【3ステップ】

Step1 — Googleアカウントでログイン
Antigravityの公式サイトにアクセスし、Googleアカウントでログインします。Google Workspaceを利用している事務所であれば、既存のアカウントでそのまま始められます。
Step2 — 簡単なツールを1つ作ってみる
まずは「シンプルなToDoリストを作って」など、簡単な指示から試してください。AIがコードを生成し、プレビューが表示される流れを体験できます。
Step3 — 事務所の業務ツールに挑戦
基本操作に慣れたら、前述のツール例を参考に事務所の業務ツールを作ってみましょう。最初は小さなツールから始め、うまく動いたら少しずつ機能を追加していくのがコツです。
活用時の注意点

データの保存先を確認する
生成されたツールのデータがどこに保存されるかを確認してください。顧問先の情報を扱う場合は、Googleドライブなどセキュリティが確保された保存先を指定する必要があります。
生成されたコードの品質チェック
AIが生成するコードは基本的に動作しますが、セキュリティやエラーハンドリングが不十分な場合があります。重要なデータを扱うツールは、ITに詳しい職員やパートナーにレビューしてもらうことを推奨します。
本格運用前にテスト期間を設ける
作成したツールをいきなり全顧問先で使い始めるのではなく、まず数社で試してから展開してください。
まとめ — 「専用ツール」で事務所の競争力を上げる

本記事では、GoogleのエージェントAI IDE「Antigravity」を税理士事務所で活用する方法を解説しました。
要点を3つにまとめます:
✔ Antigravityは日本語の指示だけで業務ツールを自作できるAI開発環境
✔ 確定申告管理・請求書自動化・面談記録など、事務所独自のツールが作れる
✔ Googleアカウントがあればすぐに始められ、Google Workspaceとの連携も容易
「AIを使う」だけでなく「AIに道具を作らせる」という発想が、これからの会計事務所の差別化につながります。
本記事では、GoogleのAI IDE「Antigravity」を使って税理士事務所の業務ツールを自作する方法を解説しました。
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杉田 海地(Kaichi Sugita)
株式会社Saix 代表取締役社長
公認会計士・税理士向けAI活用支援の専門家。THE CXO様をはじめ、延べ130名以上の会計士・税理士にAI研修を実施。受講者の業務時間を平均45%削減し、満足度4.57/5.00を記録。月次報告書作成の75%短縮、記帳代行業務の1/10化など、士業の現場で実証済みの成果を持つ。元リクルート出身。YouTube「かいちのAI大学」登録者4.4万人超。






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