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大学時代に気づいた「伝え方」の壁
私は同志社大学に在学中、法人向けのマーケティング事業を立ち上げました。クライアント企業のSNS運用や広告設計を手がける中で、一つの壁にぶつかりました。 それは「良いものを作っても、届かなければ意味がない」という現実です。 どれだけ優れたサービスでも、伝え方を間違えれば誰にも届かない。逆に、正しく届けることさえできれば、小さな会社でも大きな変化を起こせる。この経験が、私のビジネスの原点になりました。 同時に、AIの進化を目の当たりにしていました。ChatGPTが登場し、画像生成AIが話題になり、世界は急速に変わり始めていた。しかし現場を見ると、多くの経営者がその変化に気づいていない。気づいていても、どう活用すればいいかわからない。テクノロジーは素晴らしいスピードで進化しているのに、届いていない人が多すぎる。大学時代に感じた「伝え方の壁」が、ここでも立ちはだかっていました。リクルートで打ち砕かれたプライド
大学卒業後、私は株式会社リクルートに入社しました。Growth Marketingとして、国内最大規模のHRプロダクトの売上拡大を担当する仕事です。 入社初日、プライドを打ち砕かれました。同期の中に、すでに年商1億円、利益6,000万円の事業を経営している人がいたのです。「自分はまだまだだ」。ハングリー精神に火がつきました。 リクルートで学んだことは数え切れません。構造的に考え俯瞰する力。分析的に捉えて問題を特定する力。筋の良い仮説を立てる力。中でも最も大きかった学びは、ある上司からもらった言葉でした。 「農作物と農業の機械と同じだ。社会に『これがないと回らない』という状況があって、初めて事業が成立する」 この一言で、私の事業観は根本から変わりました。自分のやりたいことを追いかけるだけでは、小さく終わってしまう。社会に「なくてはならない装置」を作らなければならない。では、今の日本社会に本当に必要な装置とは何か。答えは明確でした。
「AIを使ってAIを広める」という答え
日本のビジネスパーソンは優秀です。真面目で、勤勉で、現場力がある。しかし、AIという新しい道具を手にしたとき、多くの人が立ち止まってしまう。「何から始めればいいかわからない」「自分には関係ない」「若い人がやるものでしょ」。そんな声を何度も聞きました。 一方で、AIを使いこなせるようになった経営者や管理職は、目に見えて変わります。意思決定が速くなる。新しいアイデアが生まれる。部下への指示が的確になる。AIは単なる効率化ツールではなく、人の思考そのものをアップデートする力を持っている。私はそう確信しました。 2025年10月、株式会社Saixを設立しました。資本金100万円。事業コンセプトは「AIを使ってAIを広める」。自分自身がAIを徹底的に活用しながら、その方法を企業に届ける。コンテンツ制作も、マーケティングも、業務設計もAIで行い、その実践知を研修やコンサルティングとして提供する。この循環こそが、私たちの最大の強みです。 同時に、YouTubeチャンネル「かいちのAI大学」での発信も本格化させました。忙しいビジネスパーソンが、移動時間にAIの最新活用法を学べる場所を作りたかった。おかげさまで、チャンネル登録者数は4.4万人を超えました。AIエージェントの進化は、経営のあり方そのものを変えつつあります。私自身がクライアント現場で体感してきた変化を、資料にまとめました。
現場で見た「変わる瞬間」
起業してから、ありがたいことに東証プライム上場企業を含む多くの企業様から研修のご依頼をいただきました。その中で、忘れられない瞬間があります。 ある上場企業で、約300名を対象にAI研修を実施したときのことです。初回の研修では「AIなんて自分には関係ない」という空気が漂っていました。ところが、実際に手を動かしてもらうと、表情が変わる。法律リサーチに数時間かかっていた作業がほぼゼロになる。300人分のアンケート分析が一瞬で終わる。「これ、本当にすごいですね」。そう言った50代の管理職の方の顔を、今でも覚えています。 回を重ねるごとに、「満足」以上の評価は70%から80%へと上がっていきました。研修後、参加者の90%以上が具体的な自動化アクションプランを策定してくれました。 人は変われる。きっかけさえあれば、年齢も役職も関係なく、新しい一歩を踏み出せる。この確信が、私の毎日を突き動かしています。
これから私がやりたいこと
Saixのビジョンは「テクノロジーの恩恵を全ての人が享受できる社会にする」です。大げさに聞こえるかもしれません。でも、私は本気です。 日本のビジネスパーソンの思考をアップデートしたい。AIという道具を通じて、一人ひとりが持っている才能を解放したい。やりたくない作業に追われる時間を減らし、本当に価値のある仕事に集中できる環境を作りたい。 その結果として、日本のGDPが上がり、新しい雇用が生まれ、社会に価値が還元される。そんな循環を、この小さな会社から始めたいと思っています。 「それ、本当に食べていけるの?」。起業時にもらったあの質問に、今なら胸を張って答えられます。食べていけるかどうかではなく、やらなければならないことだから、やっている。そう答えます。 このコラムを読んでくださっている経営者の方、管理職の方。AIに対して、少しでも「何か変わるかもしれない」と感じているなら、ぜひ一歩を踏み出してみてください。その一歩が、あなたの会社を、そして日本の未来を変える力になると、私は信じています。SAIX REPORT NO.01|無料ダウンロード
AI経営白書 2026
〜日本企業500社調査に基づくAI活用の現在地〜
✓ 日本企業500社調査+成果10社への一次取材をもとに定量化
✓ 「成果企業」と「空転企業」を分ける4変数フレームを公開
✓ 50項目セルフチェック+業種別5パターン+12-36ヶ月ロードマップ
全121ページ/PDF/株式会社Saix 発行



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